幸福とは?ウェルビーイングがもたらす
メリットについて学ぶ

従業員が心も身体もともに健康で幸福であり続けることは、組織により良い影響を与えると考えられており、「ウェルビーイング(Well-being)」に取り組む企業が世界中で増えているそうです。この言葉は、SDGs(持続可能な開発目標)の1つに「すべての人に健康と福祉を(Good Health and Well-Being)」が掲げられたことで、ますます重要なキーワードとなっています。

今回は、企業にとってもたくさんのメリットをもたらしてくれる、ウェルビーイングについて学んでいきましょう。

そもそもウェルビーイングとは?

ウェルビーイング(Well-being)とは、Well(よい)とBeing(状態)が組み合わさった言葉です。「健康」「幸福」「福祉」という意味に加え、心や体だけではなく社会的にも満たされている広い意味での幸せを表します。病気ではなかったとしても、楽しみがなく無気力な毎日を過ごしていたり、気軽に付き合える友達がいないなどの状態は健康とはいえません。身体的にも、精神的にも、そして社会的にも満たされた状態を目指し、持続的かつ安定的な幸福感を得ることがウェルビーイングの概念です。

注目を浴びている社会的背景

なぜウェルビーイングが注目されているのか、その背景を見ていきましょう。

 

■「モノ」から「心の豊かさ」への価値観の変化
これまで利益や効率などを優先し続けてきた結果、現代は地球環境の悪化、格差の拡大や貧困など様々な問題が起きています。これらは今までのように成長を追い求めることに限界がきている証だと認識され、地球規模でよりよい社会をつくる方向へとシフトチェンジしました。

 

■社会価値の変化と働き方改革

現代では、働くことは賃金のためだけではなく、人生を豊かにする手段としてとらえられるようになりました。また、国の働き方改革の推進により、従業員一人ひとりがより自分らしく働けるような仕組み作りが求められるようになってきています。

 

■新型コロナウィルス感染症の拡大

コロナ禍により、テレワークが急激に普及した一方で、対面で集まる機会が激減しました。直接的なコミュニケーションが断絶したことによる不安やストレスからくるメンタル不調の問題も出てきました。そのため、従業員やその家族が健康で自分らしい働き方をするための考え方として、ウェルビーイングへの注目度が高まりました。

 

■国際的な持続的開発目標SDGs

SDGsとは、20159月の国連サミットで採択された、2030年までに持続可能でよりよい世界を目指す国際目標です。現在では小中学校や高校などでも授業や学校行事で取り上げられています。中でも「3.全ての人に健康と福祉を」「8.働きがいも経済成長も」のゴールでは、まさに従業員やその家族、また社会の人々全てがより良く生きることを国際世界全体で推進しています。

ウェルビーイングがもたらすメリット

ウェルビーイングを向上させることは、個人だけでなく、企業全体に良い影響をもたらします。ここでは、どのようなメリットがあるのか見ていきましょう。

 

・生産性や採用力アップ

幸福感の高い従業員はそうでない従業員に比べ、創造性も生産性も高いという研究結果があるそうです。また、多くの従業員が活き活きと働いている企業は求職者にとっても魅力的であり、採用力の向上にもつながるでしょう。

 

・離職率の低下

たとえ離職を考えていたとしても、信頼できる上司や仲間の存在によって思いとどまった、という例は多くあります。ウェルビーイングを高め、人間関係が良好になるほど離職率は低下するといえるでしょう。

 

・企業イメージの向上

昨今では、経済産業省が「健康経営優良法人認定制度」を制定するなど、従業員の健康を重視する企業への社会的評価は高まりつつあります。従業員の健康や価値観を大切する会社というイメージが広く浸透することで、顧客からの信頼を得ることができるでしょう。

企業がウェルビーイング向上のためにできること

人は自分の考えに共感してもらえると居心地の良さを感じます。意見が採用されると、やりがいを感じることができ、もっと貢献したいという意欲も芽生えてきます。従業員のウェルビーイングを高めるには、組織内のコミュニケーションの活性化が必要であり、誰もが自由に意見を言い合える風通しの良い職場環境が理想的です。そのため、情報共有ができるツールを導入したり、気軽に相談や雑談ができるような雰囲気づくりが重要です。

また、従業員やその家族の健康維持増進のために、健康診断やストレスチェックの実施、スポーツなど身体を動かすことを推奨しましょう。労働環境の改善や福利厚生の整備も大切です。

まとめ

価値観やライフスタイルの多様化が進む現在、ウェルビーイングの向上は企業にとって欠かせない取り組みになってきているようです。従業員が心身ともに健康になり、ひとりひとりが意欲的に業務に取り組むことができれば、企業にとっても多くのメリットがあります。顔や性格が違うように幸福感もひとそれぞれですが、経済や未来は人々の幸福の上に成り立っています。

当社でもいちはやくSDGsの推進をしていますが、誰一人取り残されることなく、活き活きと暮らせる社会こそが、ウェルビーイングの意義といえるのではないでしょうか。

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